わたしがボールペンを持ち歩かない理由はボールペンのトラウマのせいだろうか

ひとつ前の記事で「今年の抱負はボールペンを必ず持ち歩く」と書いたが、ボールペンで思い出した話があるのでちょっくら書いておこうかと思う。

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これが前回の記事。

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中学時代の話。
社会科教師に「きん」と呼ばれる男性教師がいた。なぜ「きん」と呼ばれていたのかは理由があり、下の名前が「均(ひとし)」という名前だからだ。つまりは「平均」の「均」だ。なので我々の代より上の先輩方も皆「きん」と呼んでいたのだ。

きんについてのスペックを書いておこう。毎日鍛えているからかマッチョ、いつも白Tシャツ&ジャージ姿と決まっておりサンダルをぺたしぺたしと音を立てながら廊下を歩いていたため足音ですぐ「あっきんが来た」とわかった。普段は授業が始まる前、先生が来るまで騒がしいことこの上なかったが社会科の授業の前は恐怖心からか皆シーーーンとなる。地図をかけるスタンドをカラカラ音を鳴らしながらひきずりつつサンダルをぺたしぺたしと鳴らして登場するところから地獄の社会科の授業が始まるわけだ。
そしてこのオッサンは我々の代の学年主任、つまりはやいやいうるさく生活指導をする担当だったのだ。入学から卒業までの3年間ずっとだ。やれテメェネクタイがねぇぞオラどーしただの、おまえそんなゾウ足靴下(ルーズソックスのこと)履いてなんだと思ってんだだの喧しい。そして年がら年中怒鳴りまくる。側から見たら恐怖そのものだった。
また、部活動では陸上部の顧問を務めており朝っぱらから怒鳴り散らしつつ指導をしていた。なぜか長距離マラソンしかしなかったこの陸上部だが、どこぞの大会では必ず優勝させていたというのだから功績はまぁまぁでかい。「マラソン部」に改名したらええやんと誰もが思っていたに違いない。

さ、そんなきんだが教師としてどうかと「特に強く」思う部分があった。きんは毎度毎度授業の際にはボールペンを絶対に持ってこないのだ。教師がよく黒板を差すときに使う伸縮式の指示棒は持ってくるくせに、ボールペンは一切持ってこない。
ちなみに指示棒ってこれね、これ!まったく一緒のものを持ってたよ!!

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毎度毎度授業開始早々「ボールペン貸せ、ボールペン」とボールペンを真ん中一番前の席に座っているガキンチョに恵んでくる。というより(今はどうか知らないけど)普通中学生のガキンチョが黒一色のボールペンなぞ持ち歩くと思うか?どう考えてもこいつはおかしいんじゃないのかと本気で思った。せいぜい持っているボールペンと言えば赤いボールペンくらいだ。勝手な憶測だが、きんとしては何とかして生徒とコミュニケーションを取りたがっていたのかもしれない。それで「生徒からボールペンを借りる」という手段を取っていたのかとも考えられる。
とはゆえ、いくら生徒とコミュニケーションを取りたいからと言ってボールペンを持ってこないのは教師としてはいかがなものだろうか。出席簿というものを記入するだけでもボールペンというものは出番が来る。それを敢えて持ってこないのではいくらなんでも生徒連中に「忘れ物をするんじゃねぇ」などと言えないのではないか?それも「生活指導担当の学年主任」という人間が。そんな態度を取れる立場か。

一度わたしはハメられ真ん中一番前の席にされたことがある。やはり社会科の授業の際はボールペン貸与担当になるのがわかっていた。いちいち渡すのが面倒なのでわたしは毎度社会科の授業前に教卓へボールペンを置いておいた。
ちなみに中1の頃まだボールペン担当が決まっていなかった頃、誰もボールペンを渡すことをせずきんがブチ切れて授業放棄して帰って行ったことがある。その後たまたま授業がなかった担任がすっ飛んできてたいそうな説教を喰らったことがある。というよりガキ相手にたかがボールペンでブチ切れする中年って一体…?

多分わたしがボールペンというものに対して心の根底で憎悪を抱いているのは中学時代のこの出来事がトラウマとして刻み込まれているからに違いない。どうも「ボールペンを持ち歩く」と考えるだけでどこかしら吐き気がする。ボールペンを持たないというのは社会人として烙印モノだが、嫌なものは嫌なのだ。「ボールペン」という5文字のブツ、英語にすりゃ「ボールポイントペンシル」何のこっちゃ。まぁいいがそいつに対してお金を払う気持ちになんかなれない。だから安っこいボールペンしか買っていなかった。
それが年が明けてから多少お金を出してちょいといいボールペンを購入したのはものすごい進歩だと自分で勝手に思っている。とはいえ昨日まんまと持って行くのを忘れたのだが。

余談だがきんは部活の朝練中しょっちゅうどでかい声で怒鳴りまくるもんだから近隣の住民からはたびたび学校へクレームが出ていたそうだ。そりゃそうだ、朝の7時半に優雅な朝食タイムwのさながら「オラなにやってんだお前ー!!!」なんて怒鳴り声が聞こえてきたら全てがぶち壊しだ。

そして授業中最悪だったのが、きんの目を見て話を聞かないとこれまた怒鳴られることだった。一度わたしは教科書を見ながら話を聞いていて「俺はラジオマンじゃねーんだぞ!!」と腕を掴まれ廊下へつまみ出されたことがある。
今になって思うのだが「他人の話を聞くときは目を見て聞くこと」と大人になる前にしっかり教えたかったのだろうけど、指導の仕方ってもんがあるだろう。それに今の時代、嘗てわたしへやったことをすれば間違いなく大問題だ。体罰が許された時代に義務教育を受けたのは今でも損だと思っている。

これだけのことをしていりゃ卒業後に報復をする輩も出てくる。
20代前半の頃の話だが、きんはどうやら若い女性と不倫をしていたようだ。その現場をわたしの同級生、それもきんに3年間目をつけられ「問題児」としてコテンパンに怒鳴られ殴られた奴らが見事に現場をキャッチしたのだ。その中には小学校時代からモテモテだったあのSもいた。
「大チャンス!」と言わんばかりに携帯のカメラ(まだスマホは出てなかったときだよ!)で写真を撮りまくり速攻で逃げたそうだ。きんはなにやら怒鳴っていたようだがさすがは元悪ガキ軍団、逃げ足の速さはベン・ジョンソンかカール・ルイス級だ。
もうすでにインターネットが主流になっていた時代だ。あー嫌なときに写真撮られちゃったわね。あのあとすぐ拡散されたのだろうきっと。

ちなみにきんは我々の中学時代で40代半ばだったらしいのですでに今の時点だと教職を辞していると思われる。多分今になっても(生きていたらの話だが)自分がボールペンを持って来なかったことについては一切悪いと思っていないに違いない。
そして不倫が本当なのならばあのあとその女とはどうなったのだろうか。

…ほぼボールペンと関係ない話ばかりになってしまった気がするが気にしない。